10-2 履 / リ / 道をふみ進む[行動]【概要】


***


この卦の名前は、

二つの側面を意図します。


ひとつは、

自分を導く正しい道をふみ進む

という意味です。


父である天が、上卦です。

一番小さな娘の湖が、下卦です。


…これは、

もっとも高いものと、

もっとも小さいもの、

この間にある違いを示しています。


落ち着きと、

元気いっぱいなこと。


社会における正しい礼儀作法と、

人を思わず笑顔にする振る舞いのこと。


信頼することと、

頼ること。


もうひとつの意味は、

履(英語名:踏んでいる)という

卦の名前の文字通り…

何かを踏んづけることです。


小さくて元気いっぱいの兌が、

大きくて強い乾を踏んづけます。

楽しそうに後を追いかけて。


二つの根源である八卦 乾と兌、

その運動の方向性は上昇です。


そして事実(卦の形)は、

剛が柔を踏んづけています。


けれど易の書は、

このことについて言及していません。


その理由は、

誰の目にも明らかなこと

だからです。


ここ天沢履において、

柔が剛にぶつかることは

危険ではありません。


なぜならそれは…

兌の無邪気で可愛らしい

あどけなさの中で起こった

思いがけない出来事だからです。


ですから剛の人物は、

イライラしたり怒ったりしません。

なにごとも楽しく受け止めます。


(参考文献)

◎岩波文庫 易経(上)(下) 高田真治・後藤基巳 訳

◎THE I CHING OR BOOK OF CHENGES by Wilhelm / Baynes

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