6-3 訟 / ショウ / 意見の対立【卦辞・彖伝】
意見の対立。あなたは真心そのものです。
その真心が邪魔をしようとしています。
道半分までの真心は、吉をもたらします。
最後までゆくことは、凶をもたらします。
さらなる先へ。
その姿は、偉大な人をよく見ることです。
大川を渉るような冒険は、
さらなる先への姿ではありません。
訟、有孚窒。惕中吉、終凶。
利見大人。不利渉大川。
CONFLICT. You are sincere
And cautious being obstructed.
A cautious halt halfway brings good fortune.
Going through to the end brings misfortune.
It furthers one to see the great man.
It does not further one to cross the great water.
イメージ:絵本 ふしぎなえ / 安野光雅 作
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安野光雅さんの絵本が大好きなのですが、
この挿絵は、私の中では、次の【象伝】に続きます。
ところで皆さんは、ふしぎ見つかりましたか?
maruberrinco🙂
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彖曰、訟上剛下険。険而健訟。
訟有孚窒、惕中吉、剛来而得中也。
終凶、訟不可成也。利見大人、尚中正也。
不利渉大川、入于淵也。
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天水訟は…
ある人が、
自分自身の正しさに触れている
と感じている時に、
相容れない立場の人と
意見が衝突した時、
その秘密を明らかにします。
もしもある人が、
自身が信じる正しさを説いて
信じてもらえなかった場合…
(つまり相手にもされなかった場合)
対立は起こりません。
逆に、対立する立場の人は、
あなたを巧みに説得するでしょう。
もしくは、
高飛車にあなたの権利を
侵害してくるでしょう。
けれど対立は始まりません。
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もしも人が、
意見の衝突という争いごとに
巻き込まれてしまったならば…
そんな彼を救ってくれる
唯一の存在が、
非常に聡明な意識の中に
そして内なる強さの中に
横たわっています。
その人はいつも
あなたが対立者と出会う道の
その真ん中のすぐそばで、
言葉の選び方を準備しています。
相手の事情を考慮しない
手加減なしの手厳しい言葉で
言い争いを最後まで続けることは、
良い結果を生みだしません。
ある人にとって、
正しいことである時でさえも。
なぜなら…
その時からずっと、
深い悲しみが続くからです。
大切なこと。それは、
偉大な人を見ることです。
偉大な人とは、
一方に偏りすぎない(偏見のない)
人物です。
争いを
友好的に終わらせることに
優れた人物です。
もしくは、
十分根拠のある公平な判断で
両者に納得と安心をもたらすことの
できる人です。
気持ちに行き違いが生ずる
不和の時には、
大川を渉ることは避けることです。
それは、
冒険的な大計画は始めない
ということです。
特に大計画というものは、
成功するために
複数の人が力を合わせることが
必要だからです。
内側の衝突は、
外の危険に全力で乗り越える
その力を弱めます。
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