3-2 屯 / チュン / 始まりに向かう困難【概要】


***


この卦の名前は、

『屯(ちゅん)』です。


屯という漢字は、象形文字です。


はじめて地上に出たばかりの

『固く結んだ新芽』を描いています。


新芽は、

前途を立ちふさぐ困難を…

大地を押し上げ発芽します。


ですからこの卦の意味は、

『始まりに向かう困難』です。


この卦は、

道をしるしています。 


天と大地が、

個々の存在という『実』を結ぶ

そのなかに。


道とは…方法です。

目的や結果に行き着く道筋です。

しるしとは…物事がはじまる兆しです。


天と大地の最初の出会い。

それは困難がつきまといます。


下卦の震は、

『覚醒すること』『奮起させること』

『勇気・元気をふるい立たせること』です。

その動きは上昇です。イメージは雷です。


上卦の坎は、

『深淵』すなわち『危険』を象徴します。

他の八卦すべてにも含まれますが、

とくに坎はこの意味をよく表す代表です。

その動きは下降です。イメージは雨です。


状況は、『どしゃぶりの雨』です。

どしゃぶりの雨は、おびただしい混沌です。

すべてが入り交じって 見分けがつきません。


雷と雨が、

 大気すべてを充たします。


けれど混沌は晴れあがります。


深淵が、下へ下へと沈む

その間中ずっと…

上昇という運動は、危険の向こう側へと

通り過ぎてゆきます。


嵐は、

大気の緊張を解き放ち

解放をもたらします。 


そして万物は、

和らいだ気分で再び…

その姿をはっきりと表し示します。


個性の発現です。


(参考文献)

◎岩波文庫 易経(上)(下) 高田真治・後藤基巳 訳

◎THE I CHING OR BOOK OF CHENGES by Wilhelm / Baynes

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